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株式会社スタディスト

「管理職研修を超え、マネジメントドライブ®が自律進化を促す装置になった」株式会社スタディストの半年間

この事例の概要

導入前の課題

年間90名採用・マルチプロダクト化による急拡大フェーズにあり、「成長スピードに組織が追いつかなくなる」という経営層の危機感があった。単発の研修を実施しても現場が変わらず、マネージャーが孤軍奮闘している状態だった。

導入後の変化

スキルの獲得に加えてマネジメントの共通言語化に成功し、コミュニケーションが円滑に。メンバーが自発的に動くようになり、行動が習慣として定着した。マネジャーになりたいというメンバーが増えるという副次的な効果も生まれた。

成果

  • 研修満足度95%/成長実感90%
  • 最終プレゼン大会 参加96名
  • プレゼン後の「ワクワク度」89%

単発研修では、現場は変わらない。その限界を知り尽くしたうえで、株式会社スタディストは半年間の伴走プログラムに踏み切りました。マルチプロダクト化による急拡大が進む局面で、同社のマネージャーたちが変えていったのは、表面的なスキルではなく、組織の土台にある”マネジメントへの向き合い方”そのものでした。

今回は、マネジメントドライブ®を半年間にわたって導入した株式会社スタディストの今井威紀(いまい たけのり)さん(執行役員 CHRO/人事本部長)と藤光里奈(ふじみつ りな)さん(人材開発ユニット チーフ)にお話を伺い、その半年間の軌跡をたどります。

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「成長スピードに、組織が追いつかなくなる」90人採用の拡大期に芽生えた危機感

AIマニュアル「Teachme Biz」をはじめとするプロダクトで、現場の業務改善を支援してきた株式会社スタディスト。同社はいま、単一プロダクトからマルチプロダクトへと事業を広げ、「リーンオペレーション」という統合事業コンセプトのもとで拡大・多角化のフェーズに入っています。

▼株式会社スタディスト
https://studist.jp/

それに伴い、組織も拠点も急速に大きくなっていきました。昨年は90人近くを採用しています。事業の拡大と多角化が進むほどに、その先を見据えた一つの懸念が大きくなっていったと、今井さんは当時を振り返ります。

「これから事業自体も拡大・多角化していくし、それに伴って組織も拠点も拡大していく。その先を見据えたときに、やっぱり経営と現場の節点になるマネジメントをちゃんと固めておかないと、成長のスピードに組織が追いつかなくなるだろうなという危機感を持っていました」(今井さん)

事業が大きくなり、人が増えるほど、組織の”骨組み”であるマネジメントの重要性は増していきます。けれど当時のスタディストでは、マネージャーの多くがプレイヤーとしての高い成果を求められながら、個々の手腕に頼る形でチームのマネジメントに向き合っている状態でした。 
そこに手を打たないまま走り続ければ、いずれ組織の成長スピードが鈍化してしまう。今井さんは、そう見ていました。

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「単発の研修を入れても、現場は変わらない」半年間の長期伴走プログラムを選んだ理由

組織課題に対する打ち手として、単発研修のほうがはるかにライトです。それでも今井さんが半年間の長期プログラムを選んだのには、はっきりとした理由がありました。

「単発の研修を入れても、とにかく現場が変わらないんですよ。結局、共通言語にしていくとか、日常のマネジメントに染み出していくとか、考えなくても使えるとか、みんなが同じことをやっているとか。そういうことが大事だと思っていたのですが、なかなかそういうものがないんです。」(今井さん)

今井さんは、自分でやろうかとも考えました。けれど、通常業務と並行しながら全員のコミットメントを引き出し、半年間も伴走し続けるには、人事としても組織としても相当なリソースと覚悟が要ります。

そうやって迷っていたちょうどそのとき、今井さんの目にとまったのが、マネジメントドライブ®の浜岡がSNSに投稿していた内容でした。

「まさにこれだ、と思ったんです」(今井さん)

浜岡に連絡を取り、あらためて話す場を持ちました。そこから導入を決めるまで、今井さんの判断は早かったといいます。

社内では毎週金曜に行っている経営会議に持ち込み、是非を問いました。「既存の研修と何が違うのか?」という声も上がりましたが、今井さんはプログラムへの確信をもとに議論をリードし、導入へと舵を切りました。 

「マネジメントを何とかしなきゃという問題意識自体は、みんなの中にあったんです。その問題に対するアプローチがこれ(マネジメントドライブ®)なんだ、と。だからこそ意味があるんだと説明をしました 」(今井さん)

今井さんがこのようにはっきりと説明することができたのは、プログラムの考え方そのものへの確信があったからでした。共通言語化していくこと、毎週PDCAを回して定着させていくこと。

単発の研修がいかに意味を持ちにくいかを、今井さんは自ら受けてきた経験からも、社内で実施してきた経験からも、よく知っていました。

「(研修は)その場では満足するけど、実際の現場(日常)に戻ると実践しない。誰かがやっていたとしても広がらない。だからこそ、みんなで同じものを見て、ちゃんと定着させていく。このアプローチが、非常に大切だと思ったんです。」(今井さん)

人事の立場でプログラムに携わった藤光さんも、課題の所在を同じように捉えていました。

「弊社のマネージャー層が抱える課題は、プレイングマネージャーとしての視点から、メンバーの自立を促し組織全体の力を最大化させる視点へと、意識を変えていくことでした 。それに、”スタディストのマネジメントとは何か”という共通言語を作りたいというのも、人事として思っていたところだったので、そこがすごくマッチしたんです」(藤光さん)

こうした課題の根っこには、マネージャーのバックグラウンドや経験 のばらつきがあったと今井さんは言います。

他社でマネージャー経験を積んだ中途入社者、メンバーから昇格した生え抜き。出自もフェーズもバラバラなまま「マネジメント」と一括りにしても、見ているものが人によってまったく違っていたのです。

「マネージャーがそれぞれ孤立して、自分の力だけで試行錯誤しようとすると、ものすごくカロリーを消費するんです。共通言語を作るということは、この消費を抑えることと同じ。だからやっていかないと、と思っていました」(今井さん)

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「共通言語が、日常に染み出す」。今井さんが目指した状態が現実になった

導入前、今井さんが単発研修に感じていた限界は、「現場が変わらない」ことでした。共通言語にならず、日常のマネジメントに染み出していかず、みんなが同じことをやる状態が生まれない。

半年間のプログラムは、まさにその一点を動かしていきました。

今井さんがまず手応えとして挙げたのは、日常の風景の変化です。

「”マネジメントドライブでこう言ってたよね”みたいなことが、日常的な会話として出てくる。そういう相談があったりする。これはすごく大きな変化だし、それを通じてマネジメントというものに向き合おうとしている場面が、今までよりも増えています」(今井さん)

かつては人によってバラバラだった「マネジメント」の捉え方が、いまでは共通の言葉として日常の会話に表れるようになった。今井さんが「変えたい」と願っていた状態が、現実のものになりつつあります。

この手応えは、終了後のアンケートにも裏づけられていました。「実践したテーマ」を問う設問で最も多かったのは「適応課題への着目」で、回答者の約6割。スキルを磨くだけでは解けない、関わり方や前提そのものに目を向けるテーマです。

2位は「マネジメントコストの最適化」、すなわち、マネージャーが何でも自分で背負い込むのではなく、メンバーが自ら動ける状態をつくることに比重を移すことでした。

今井さんが手応えを感じたのは、これらが単なるスキルの習得とは異なる種類の変化だった点です。アンケートには、「スキルを上げる方法ばかり考えていたが、視点が広がった」「全員を救おうとせず、自立を促す関わりへシフトできた」「結果的に、メンバーが自発的に判断・行動するようになった」といった声が並んでいました。

導入前に課題だった、マネージャーが一人で抱え込み孤軍奮闘する状態が、メンバーが自ら動く方向へとほぐれはじめていたのです。目標設定やコミュニケーションといった技術的なスキルの習得にとどまらず、マネジメントとどう向き合うかという、もっと根っこにある部分が動いた変化でした。

藤光さんは、メンバーが自分の実践を言語化できるようになった点に、変化を見ていました。

「日々実践はしているものの、明文化されていなかったようです。”この行動をするとこう変化する”ということが言語化されたことで、自身の実践を改めて見つめ直し、意識的に取り組むことにつながった。そこに大きな発見があったのではと感じています」(藤光さん)

懐疑から手応えへ。中盤以降、現場に芽生えた変化

もっとも、こうした変化が一足飛びに訪れたわけではありません。半年間のプログラムは、最初から順調だったわけではないのです。スタートの時点では、懐疑的なメンバーもいました。全体会議で共有した際には「必要なのか?」というコメントもあったといいます。
「効果を感じる前に離脱されるのが、一番よくない。だから、どれだけちゃんと信じて持ってきてもらえるか。アンケートで反応が芳しくない人には、一人ひとり声をかけました」(今井さん)
そうした一人ひとりへの地道な働きかけを重ねるうちに、中盤以降、空気が変わっていきました。手応えを得たマネージャーが、学んだことを今度は自分の部署で実践してみる。そんな循環が生まれはじめていたのです。
「週報の文化は、もともとほとんどありませんでした。それを実際にやってみる立場になって、続けるうちにいいものだと実感したマネージャーがいたり、自分の部内で実践してみるという動きも生まれていました。」(藤光さん)
週報そのものの中身も変わっていきました。マネジメントドライブ®では、受講者が毎週BRAVOと呼ばれる週報に取り組みます。実践を振り返って投稿し、講師からのフィードバックを受けたり、受講者同士でコメントを返し合ったりする仕組みです。
当初は当たり障りのない報告が多かったものが、中盤以降は「いま自分は本気でこれに向き合って悩んでいる」という、生々しい葛藤がにじむ内容が増えていったといいます。
こうした変化は、週報の上だけのものではありませんでした。今井さん自身も、部長クラスとの1on1で手応えを感じ取っていたといいます。マネジメントドライブ®の話題が自然と会話に上り、「これが良かった」「あのマネージャーが変わってきた」といったやりとりが増えていきました。

葛藤を語り合う場が、組織の距離を縮めた。最終プレゼン大会

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そうした半年間の積み重ねの集大成が、最終回のプレゼン大会でした。当日はオンライン・オフライン合わせて約100名が参加。テーマは「人を動かすプレゼンテーションとは何か」でした。
実は人事の立場からすると、この大会は最後まで気がかりだったといいます。情熱や思いを人前で語り合う、そんな場が自社の社風で成立するのか。藤光さんの不安は、当日まで消えませんでした。
「マネジメント層による組織づくりを全社へオープンに発信するのは、今回が初の試みでした。集客面、聞き手の反応、発表者のコミットメント。すべてが未知数だったため、当日に至るまで不安だらけでした 」(藤光さん)
ふたを開けてみると、その場は、ふだんのスタディストでは見られない光景に満ちていました。
「今回のプレゼン大会のような切り口はスタディストにとって非常に新鮮だったと思います。 。話している方も、こんなことまで話していいのかと思っただろうし、聞いている側も、マネージャーや部長もこんなことで悩んでいるんだな、自分も同じような考えだった、と。そこに共感が生まれているのは、すごく良かった。うちの会社にはなかなか出ない場面です」(今井さん)
そして、藤光さんは、まだマネジメントを自分のものと捉えていなかったメンバーにも、明らかな変化が及んでいたと振り返ります。
「マネジメントって、忙しそうで大変なイメージだけが先行してしまいがちなんですよね。でもプレゼンを聞いて、マネージャーが苦しみながらも真剣に向き合っている姿に、もしかしたら楽しいのかもしれない、と。”マネージャーになりたい”とアンケートに明確に書いている人もいたので、まだその役割やマネジメントの面白さを意識していなかった方たちにも、すごくいい影響があったと感じています」(藤光さん)

「研修」ではなく、組織が自ら進化していく装置へ

経営への報告資料の締めくくりには、こんな一文がありました。

「マネジメントドライブ®は管理職研修を超え、スタディストの自律進化を促す装置となりました」。

この表現について、今井さんはこう語ります。

「研修って、高い知識を教え込む、スキルをインプットする、というイメージなんですよね。でも入れた理由はそこじゃない。日常のマネジメントの基礎にしていく、伴走していく、自分たちで使っていく。そっちが目的なんです。まさにそれを促してくれた。あれだけのBRAVOにコメントを返すというのも、そのくらいやらないと日常に埋め込まれない、ということなんでしょうね」(今井さん)

今後は、この共通言語を組織に伝承していくフェーズだと今井さんは見据えています。

「人は入れ替わるし、新しいマネージャーも増えます。今回受けた人も、何度も現場で実践を繰り返さないと身にならない。同じ内容でも、その時感じたことと、何か出来事があってもう一度見たときとでは、捉え方がまた違って見えたりもするんです。だから、新任の方にも同じ題材を使って、過去の受講者がインプットしていく。そんなサイクルで、みんなで同じものを見て、言語化し続けていきたい。マネージャーだけでなく、次世代リーダーへのアプローチも始めているので、両面から組織を作っていきたいですね」(今井さん)

変化の必然性を抱える組織にこそ、マネジメントドライブ®を勧めたい

最後に、お二人にマネジメントドライブ®を勧めたい企業像を聞きました。

今井さんが真っ先に挙げたのは、自社のような拡大フェーズの企業です。ただ、それに限らないとも言います。

「拡大フェーズにある企業では、マネジメントの課題が表面化しやすいため、取り組む意義を実感しやすいと思います。ただ、組織OSを刷新すべきタイミングは、どのような企業にも必ず訪れます。歪んだカルチャーが根付いてしまっている会社もある。共通言語はあるけれど、その方向性が時代遅れになっていたり、本来の意図からずれてしまっていたりする。それをいったんフラットな状態に戻していく、というアプローチも有効だと思います。 」(今井さん)

藤光さんは、別の角度から企業像を描きます。

「当社のように、マネージャーのばらつきに課題を感じる会社もそうですし、”数字さえ取れていればいいマネージャー”という認識がある会社など。いつか組織に歪みが生じてしまいそうな企業が土台を作るために導入されると良いと思います」(藤光さん)

お二人の言葉に共通していたのは、組織が変わるべきタイミングにあるかどうか、という視点でした。事業の拡大、世代交代、カルチャーの立て直し。半年間という時間をかけてマネジメントの土台をつくり直すからこそ、いま組織を変える必然性を抱えた会社にとって、その価値は大きなものになる。スタディストの半年間は、そのことを確かに示していました。

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